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歯科医院の倒産増と適者への転換

先ごろ,東京都で開催した歯科学会に参加してきました。

展示会場では,ある企業のブース内を通り過ぎたとき。

そこには,歯科医師か企業の方か未確認ですが,マイクを握ってこんなことを叫んでいました。

先生方,歯科医院は,コンビニに比べて多いと言われますね。でも,多くて何が悪いんですか?

美容院は,コンビニより多いですよ。

神社の数は,800000件以上あるんですよ。コンビニより多いじゃないですか。

年末・年始には,人がたくさんきてますよね。

歯科医院にも人が来てもいいではないですか!

 

と,こんな感じの話でした。

冒頭の話しが,めちゃくちゃでしたので,すぐに通りすぎました。


歯科医院の倒産が前年の2倍増

信用調査企業の東京商工リサーチが発表した「2017年度の歯科医院の倒産状況」(2018年5月9日付)では,昨年度の歯科医院の倒産は,前年度の2倍に当たる「20件台」となっています。合計の負債総額は,11億500万円で前年度比で36.2%増と発表しています。倒産した原因は,「販売不振」を挙げています。つまりは患者減少と自費診療が減少のことだと思います。
同社のレポートでは,スタッフ確保によるコスト上昇も挙げて,さらに「いったん,顧客離れが進んだ歯科医院の再建は容易でない」とまとめています。

歯科医院の全国施設数は,68,935件(厚労省. 平成29年医療施設動態調査)ですので,1年間に20件程度の倒産は,民間企業と比べると少ないといえます。しかしながら,全国的に競合過多による収入減や将来不安による支出抑制=自費診療の抑制,う蝕の減少などの収入減。そしてスタッフの採用,人件費上昇などのコスト増がヒシヒシと経営を圧迫しているのが全国的な状況ではないでしょうか。

 

歯科領域の切り拓くは,潜在需要の喚起に尽きる

冒頭の歯科医院とコンビニの話になります。
歯科医療従事者がコンビニと比較する枕詞は,聞いていて痛々しいものがあります。それは,ネガティブな印象を人に与えるため,それをわざわざ歯科に関係する方々が一緒になって,枕詞に用いることはないでしょう。

むしろ,数が多いことを長所に展開してほしいものです。

「日本はデンタルIQが低い」であるのならば,デンタルIQを高める情報発信を,歯科界が一丸となって行うとずいぶんと効果が期待できるのではないでしょうか。コンビニより多い歯科医院が発信元となり,疾患啓発をするのですから,大きなインパクトが期待できるはずです。

歯科系商業誌で語り尽くされた言葉ですが,従来の「削って詰める式」では,閉塞感を抜け出すことはできないでしょう。それこそ,倒産する歯科医院が増えてくることでしょう。

 

歯科疾患啓発の機会到来

全国の病院の病床数は,大きく削減されています。平成26年には,1,570,000床前後ありましたが,平成29年では,およそ1,560,000床に減少しています。

2025年には,115~119万床を目標に国策としてすすめているのです。
背景には,医療費の高騰による財政の逼迫があり,その対策として在宅医療の推進に向かっています。

歯科医院の方向性としては,やはり在宅に目を向けることが肝要です。さらには,ターミナルケアも視野に入れることも大切です。

今後の歯科医院の形態として,審美追求型,訪問歯科診療型,(地域の)健康ステーション型,従来型(先細り)といった区分がくっきりと出てくるのではないでしょうか(橋本)。

 

 

契約・契約後の流れ